台風明けの久しぶりの雲見は?|雲見

6日ぶりにオープンした雲見です。
海の中は小牛の横から湾内にかけて大きく砂が持っていかれていましたし、岩がひっくり返ったり結構大きく変わっていました。
水底付近の岩は表面が削られてしまっていましたのでその辺に生物が着くのには時間がかかりそうです。

■ 天気 曇り時々晴れ
■ 気温 25℃
■ 水温 22~23℃
■ 透明度 6~7m
■ 透視度 4~ 5m
(写真はクリックすると拡大します。)

1本目 ブイ ⇒ Hの穴 ⇒ たて穴 ⇒ ブイ

台風の時に川から流れ込んだ土砂やうねりで巻き上げられた泥などでイマイチ芳しくない透明度。水温は22度台を保っていますので黒潮の支流はまだ残っているようです。この土砂が落ち着いたら綺麗な海が戻ってきてくれそうです。
大きく変わった地形もあれば変わらないものも。巨大なオスのマダイは相変わらずブイの近くでエサをついばんでいました。
月曜日のログでも紹介しましたがこの時期ならではの生き物の生態があちらこちらで見られています。
今日一番お客さんの興味を引いたのがヘビギンポの求愛行動です。
黒い色のオスが赤白縞のメスの周りをウロウロして、隙あればメスにスリって寄って行くんです。中には近くの2匹のメスの間をウロウロしながら両方の間をウロウロする気が多いオスもいたりして暫く観察していました。
そんな積極的な雄がいると思えば、メスの近くにいるものの全くアッタクを仕掛けない草食系のオスもいたりして、人の世界と変わらないと見ていました。

2本目 島裏 ⇒ 大牛の洞窟

透明度が悪く生物も隠れてしまっていたので2本目は大牛の洞窟へ。ここはうねりの影響も受けづらい場所なので生物が居続けていると思われるからです。
島裏でエントリーしてゆるやかな流れに乗って大牛の洞窟方向へ向かいます。途中カンパチとかいないかなと思ったのですが、この透明度では見つけることができませんでした。
これは大牛の洞窟の手前にいたクマノミのペアです。台風に負けずに居続けてくれました。
クマノミ

大牛の洞窟の奥には今日もサクラテンジクダイがたくさんいました。
とここで見つけちゃいましたよ。この中の1匹が卵を口に含んで口内保育を始めていたんです。
サクラテンジクダイ
写真で目の下のオレンジ色に見えるのが口に含んでいる卵です。もうそろそろかなとは思っていたのですが、とうとう始まりました!これから暫くは透明な体の中で進んでいく生態の観察ができますよ。

大牛の洞窟ではやっぱりウミウシがたくさんいました。
フジムスメウミウシ、ジュッテンイロウミウシ、イガグリウミウシ、フジイロウミウシ、セトイロウミウシ、アオウミウシ、シロウミウシ、ウスイロウミウシなど台風を乗り切ったウミウシがいっぱいいました。
写真はフジイロウミウシです。
フジイロウミウシ

そして洞窟の入口にはカゴカキダイの群れがいて、ハタタテダイもいました。ただハタタテダイはちょっと弱っている気がしたので元気になって欲しいです。

3本目 小牛の裏 ⇒ ブイ

次は写真の練習がしたいということでしたので、体を固定して写真が撮れる被写体が多いコースをまわって来ました。
小牛湾内のギンポ岩には台風を乗り切ったアライソコケギンポが3匹いました。ただちょっと臆病になったのか穴から少ししか顔を出してくれませんでした。
アライソコケギンポ

一時期行方不明になっていたアカホシカクレエビは元のイソギンチャクに戻ってきていました。
アカホシカクレエビ

トラフケボリもいましたよ。うねりで宿主のポリプが閉じていましたのでしっかりと見ることが出来ました。
トラフケボリ

階層に隠れていたのがスイです。地味系の魚ですが、個人的には愛嬌のある顔が好きなんですけど・・・。
スイ

 

今までダイバーを楽しませてくれていた多くの生物が台風でいなくなってしましたが、頑張って残ったものも。
環境が変わったので新しい生物が居着いてくれるかもしれません。
前向きに捉えて生物観察を続けていこうと思います。

写真提供はKinyaさんです。ありがとうございました。

コメント

  1. Kinya(撮影者) より:

    今回のベストショットはスイです。最近月刊ダイバーに載ったりして気になっていました。ひょうひょうとした表情が好きです。今回のような視界がイマイチな日はやはりマクロですね。テクニックを向上させてマクロレンズに挑戦したいと思います。

    • aquatique より:

      昨日はありがとうございました。
      何気なく見つけた魚が気になっていたもので良かったです。
      今度は簡単ですが、カメラ講座的なものをしましょうか?
      楽しみにしています。

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