今週漸く梅雨が開けましたね。梅雨明けを待っていたかのように昨日まで猛暑が続いていましたが、今日は一転曇り空です。
前線ではなくて低気圧のせいで猛暑も一休みです。
明後日からまた暑い日が戻ってきて本格的に夏本番となりそうです。
■ 天気 曇りのち小雨
■ 気温 24℃
■ 水温 21.5~24.5℃
■ 透明度 6~7m
■ 透視度 5~6m
(写真はクリックすると拡大します。)
1本目 小牛の洞窟 ⇒ 水路下の洞窟 ⇒ ブイ
小牛の洞窟にはこのところ南方系のウミウシが見られています。一旦いなくなったイチゴミルクウミウシは逆側の壁で見られています。穴じ個体かどうかはわかりませんが、私の知る限り今年に入ってこれで3個体目です。
またナンヨウウミウシも先週見た付近で3個体も見つけました。ナンヨウウミウシも図鑑によると本来西太平洋熱帯域に棲むウミウシですが今年はよく見かけられています。場所もクレバス下と小牛の洞窟でいずれも複数個体観察されていてこの間は産卵シーンも見られました。小さなウミウシですから今まで見逃されていたのかもしれませんが、もしかしたら雲見にはたくさんいるのかも。
だとしたらビッグニュースです。
こちらはミノウミウシの仲間ですが、名前がわかりませんでした。どなたかわかる方は教えてください。
水路下の洞窟にもウミウシが戻ってき始めています。こちらはイナバミノウミウシです。とっても小さいですが、ミノの形が特徴的です。
ここには他にもキャラメルウミウシやミツイラメリウミウシ、センテンイロウミウシなど、小牛の洞窟にはセンヒメウミウシやヒロウミウシなどを見つけました。
ウミウシ以外にも生物はたくさんいます。
Hの穴付近にはクロホシイシモチやスズメダイ、小アジなどが群れていました。その小アジの群れに80cmくらいのワラサが5匹くらいで猛アタックをかけていました。とても迫力のある光景でした。
もちろん地形も楽しんでいますよ。写真は三角穴を下から見上げたところです。
2本目 島裏 ⇒ 大牛の洞窟
先行した島裏は相変わらずマアジが群れて流れていました。
そのアジを横目に最初はたて穴前のハナタツを探しに。皮弁の長いかなり前から居着いている個体です。長い皮弁がハナタツらしさを強調しています。
大牛の洞窟はウミウシだらけです。
アカネコモンウミウシは2個体いました。
行けばかならずいるジュッテンイロウミウシは4個体確認されています。
1本目も見たキャラメルウミウシはここでは2個体いました。今年はコンスタントに観察されていますね。
コンスタントといえばこちらも。ジュッテンイロウミウシです。ここには3個体が固まっています。
極小サイズのミツイラメリウミウシも数匹いましたが、極小といえばこのコトヒメウミウシです。
こちらも大きさは8cmくらいの名前がわからないウミウシです。ウミウシにとっても詳しいインストラクターさんがいたので聞いてみたのですが、その方もわからないということで調べてみてくれるそうです。結果がわかったら改めてお伝えしたいと思います。
他にはイガグリウミウシ、シラユキウミウシ、シラユキモドキ、オセロウミウシ、リュウモンイロウミウシ、セトイロウミウシ、ウスイロウミウシなどなど。探せば探すほど出てきてくれます。
ウミウシ以外でも今生態を観察するのに適した口内保育中のサクラテンジクダイや抱卵中のクリアクリーナーシュリンプ、コクテンベンケイハゼなどもいましたよ。
最後はカレイの仲間のムスメウシノシタのアップの写真です。寄った目とその下の前鼻管がひょっとこみたいですね。
3本目 大根
普段はなかなか行かないビギナー向けのポイント「大根」に久しぶりに行きました。ここは牛着岩とは違った感じの生物が見られたりします。
このところ目撃例が多いサカタザメを発見。何度見ても奇妙な形をしていますね。
砂に隠れるハナアナゴです。近づくと砂に隠れてしまうので注意して近づいてくださいね。
今の隙間にはシュンカンハゼが隠れていました。このすぐ左にはスベスベマンジュウガニも隠れていましたよ。
岩肌にうまく擬態しているボウズコウイカです。じっとしていたら見逃してしまうほど壁に似ていました。
この時期の大根にはアオリイカがホンダワラの中に卵を産み付けているんです。今はまだ産みつけたばかりで真っ白な房を観察することができます。もうすぐ卵の中に以下の赤ちゃんが見られるようになれば楽しみがまた一つ増えますね。
黒潮マップを見れば25度の潮が間もなく伊豆半島に接岸してきそうです。水底の極端に冷たい潮も減ってきました。あとは綺麗な潮が入ってきてくれるのを待つばかりです。
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